お買い物をしたときにポイントを利用して支払ったときには家計簿にどうつけたらいい?というご相談をいただくことが多くなりました。
スマホが普及したことで、ポイントカードも従来のカードではなくアプリになってポイントが使いやすくなっているのかもしれませんね。
また、図書カードやクオカード・商品券での支払いもありますし、ビール券やお米券、お店独自のポイントを使っているところももちろんまだあると思います。
このようなポイントや金券・割引券などを利用して買い物をしたときの家計簿のつけ方や注意点について考えていきましょう。
1:基本は割引後の金額で家計簿につける
ポイントや割引券を使って買い物をしたものを家計簿につけるときに悩むのは「ポイント利用前の金額」か「ポイント利用後の金額」どちらで記入するかということですね。
簡単なのは「ポイント利用後」の支払額で家計簿につける方法です。
2500円の物を購入し500円ポイントを使ったら実際の支払いは2000円ですから、2000円を家計簿の支出として記録します。
現金払いでもクレジットカードでも実際に支払う金額だを家計簿につけていくのが管理がしやすく明確です。
ポイントは発生も利用もなかったことにしてしまうのですね。
このやり方のときは、全部割引券やポイントやで買ったときは家計簿にはつけません。
これが一番家計簿をつけるうえでは簡単で続けやすい方法です。
ただし、このやり方は「本来の支出」がいくらだったのかわかりにくくなることです。ポイント利用の分だけ支出が少なく家計簿に記録されてしまうからです。年間のトータルでのポイント利用の金額がそれほど大きくない(数万円程度)なら気にする必要はありませんが、かなりポイントを活用しているときは、本来の支出ボリュームとかけ離れてしまうので注意が必要です。
注意点:おつりが出たときは?
金券などを利用してもおつりが出ないことが多いですが、まれにおつりをくれることもあります。
その際は「お金は払っていないのに、おつりがもらえる」わけですから、そのままにしておくと家計簿の残高が多くなってしまいます。
それを防ぐために、現金を払っていないのにおつりがでたときは「おつりを収入にする」必要があります。
忘れてしまいそう、混乱しそう、めんどくさい・・・と思うのなら、おつりが出ないように買い物をする、おつりは財布に戻さず貯金箱に入れてしまうなど工夫が必要です。
2:ポイント・割引券分を”つもり貯金”するのもあり
二つ目の方法は、ポイントや割引券でトクした分を「つもり貯金」する方法もあります。
2500円の買い物で500円ポイントを使い2000円支払ったとき、ポイントでお得になった500円は専用の貯金箱などに入れます。
家計簿にはポイント利用前の2500円と記録します。
家計簿に記載した2500円の支払いのうち、500円は”つもり貯金箱”へ、残り2000円は実際にお店に支払われたことになります。貯めたポイントが”つもり貯金箱”で現金として貯まっていくので達成感があるかもしれません。
注意点:やるならやる、やらないならやらない
この方法は端数のポイントを使うときなどはとても面倒な方法です。例えば2047円の買い物の端数の47円をポイント利用したいのは小銭がないときなどだと思います。それでもポイント利用分の47円はつもり貯金箱にいれ無ければいけません。
入れたり入れなかったりすると家計簿の記録がおかしくなってしまいます。
この方法を取り入れるのは、少しでも貯金を目に見えて増やしたりゲーム感覚で楽しめる人だけ。面倒だな、と思うなら辞めておきましょう。
3:ポイントを収入として記録する
3つめのやり方は、ポイントを収入として記録する方法です。
先ほどと同じ例で行くと、2500円の買い物を500ポイント利用し残りの2000円を支払った場合、ポイント分の500円を家計簿上は収入(雑収入・ポイント収入など)と記入します。そのうえでもともとの支払金額の2500円を支出として家計簿に記録するやり方です。
収入と言っても実際にお金として入ってきたわけではなく家計簿上の記録のみ500円増えます。そのうえで2500円の支出があったことになりますから、実際の支払いは2000円となり、残高はズレません。
この方法でやると、使ったポイントは収入として記録され、支出も支払額だけではなく本来の買い物額が記録されることになるので記録としては正確です。
会計・経理の私のは「総額主義」というこのやり方の方がしっくりきます。
注意点:レシートをよく確認して記録する
ポイントを収入にして支出の全額を記録するこのやり方は、会計的にも家計の把握にもとても正確にできますが、その一方で記録するときや残高を計算するときには少し面倒です。
年間のポイント利用の金額がさほど多くないのならここまでしなくてもいいかもしれません。
大事なのは家計簿の目的
どちらの方法を採用するのがいいのかは、家計簿を何のためにつけているかによります。
家計の支出の全てを正確に管理しておきたい、使途不明金をなくして残高も照合したい。細かいところまで管理して少しでも貯金を増やしたいときは、つもり貯金やポイントを収入にするなど、ポイントも含めて管理していくのがいいでしょう。
そこまで細かく管理するつもりはなく、大まかな支出の金額や支出内容を記録しておくのならばポイントは気にせずに実際に支払った金額だけつけていくのが簡単ですし、億劫にならずに続けていくことができます。
細部まで細かく記録するのか全体像を優先するのか、どちらがいいかはご家庭次第です。
家計簿無しで貯まる仕組みを作ることもできますので、家計簿をつける「前」に、家計簿をどのように活用するか考えたいですね。