確定申告を楽にするために、レシートは効率よく管理しよう。
個人事業の方は今年一年の成績をまとめる確定申告です。
レシートは半年分だけでも年内に終わらせておくことを強くお勧めいたします。
来年の3月に、本業をそっちのけで確定申告のことばかり考えなくて済むように、今のうちにやっておきましょう。
とはいえ、あのレシートをまとめる作業が大嫌いという方も多いと思います。
ですが悲しいかな起業家は、経費精算してもらえる会社員と違って、自分の尻は自分で拭かねばなりません。
汚くなる前に自分で拭きましょう。(十分汚い話か)
今回は、効率よく管理するための、ルールをお話いたします。
◆事業のお金は他人のお金と心得よ!
特に法人化している方はご注意ください。
あなたが興した会社でも
あなたが社長の会社でも、
そのお金はあなたのものではありません。
法「人」という、他人のお金です。
個人事業の方は、事業も家計も「あなた」のお金ですが、
経営上はきちんと分けておく必要があります。
『事業のお金を預かって管理している』という視点は忘れないようにしましょう。
そう考えれば、自分のお財布とごちゃまぜにしてはいけないことはわかりますね。
◆レシートは3種類に分類しておけ!
個人事業の方は、個人で払ったものでも事業用に使ったものは「家事按分」といって、事業の経費にすることができます。
それを踏まえたうえで、以下の三種に分けましょう。
1)100%経費のレシート
→これは誰が何と言おうと全額事業用に使ったものです。
→事業用のお財布から支払っています
上の写真の私のレシート写真は全部こちらです。
2)できれば経費に入れたいな、一部経費だなというもの
→これは(1)とは別の袋などに入れて管理しましょう。
お金は個人の財布から出してください。
何に使ったのかレシートにメモするのを忘れずに
3)個人のレシート
→これはそもそも経費じゃないので、
事業のレシート群には決して混ぜないようにしてください。
レシートを分ける作業をするとき、何が面倒っていちいちレシートを見て、これは何だったかな~ってやることです。
100%経費を分けてしまえば、レシートをしっかり見るのは(2)のものだけです。
そんなに量はないはずです。
◆初期設定で財布を分けておけ!
完全に経費の財布を別に持っておくのが一番です。
自分の財布とは厳密に分けておく。
財布なんてしっかりした者じゃなくてもいいのです。
お金とレシートだけはいればいいのですから。
◆残高だけは数えよう
レシートを並べたり、会計ソフトに入力したりするのはまとめてでもいいですが、現金の残高だけは数えておくようにしましょう。
面倒くさいのはわかりますが、現金管理は大事な経理処理です。
これはたとえ記帳代行に丸投げしても、自分でやるしかないことです。
数十万も小銭で持ち歩くわけではないですから、レシート貯まったな~というところで残高を数えましょう。
私は月に2回程度。月末は必ず。
細かくは書いてません。
※本来は現金管理はその都度(毎日)するものです。
事業専用口座からおろしたとき
+20,000入
と書いておいて、その日の残高を書きます。
あとは、レシートがたまったら、レシートの合計。
(私の場合はおおむね種類ごとに分けてますが)
前の残高から、レシート全部足した金額を引いて、
実際の残高とあってればオッケー。
(合わなかったら、思い出さないといけないので、思い出せるうちにやる方がお勧め。)
その残高を書いて、レシートは専用のファイルに保存しています。
ポイントは、経費財布はお金が足りなくならないように
(家計財布で立替えたりするのが一番ズレる元)
少し多めに入れておくこと。
◆どうしてもレシートと戦いたくない人はカードも検討
現金管理をしたくない人は、事業専用のクレジットカードを作って使うのもいいでしょう。
そのかわり、これこそ経費以外のものが入ったら悲劇です。
色々な無料ソフトでも、カードの明細をとりこんで自動で科目を振り分けてくれるサービスがあるのでそういうのを使うのも手です。
ただし、全部カードで払えるわけではないので、多少は自分でやらなければなりません。
※法人の方は安易に個人名義のカードでやらないようにご注意ください。
◆売上こそ家計とゴッチャにしないこと
現金売上はなるべくなくしましょう。小売りの人は仕方ないですが、極力口座振り込みにして、見える化しておくこと。
通帳が明細になれば楽勝です。
売上専用通帳と、引き下ろし専用通帳方式もお勧め。
一度きちんと仕組みを整えておくことが、結果的に正確で楽な手続きができるようになります。
起業家さんは、事業の出口のお金が、家計の入り口のお金です。
給料と違い固定でないからこそ、不用意なやり取りは避けましょう。
◆まとめ
レシート整理が大嫌いな方には申し訳ないですが、
残念ながら「やらなくてもいい」というお答えは差し上げられません・・・。
◆他人のお金だという緊張感を持つ
◆現金残高だけは最低でも数える
◆経費と家計をあいまいにしない
◆仕組みの初期設定がキモ