働き損って言葉、ご存知ですか?
ママになっても働くのが普通になりつつある世の中になってきました。
ですが、独身の時と同じように働くことが難しく、パートだったり、時短だったり、収入に制限が出ることも多いですよね。
扶養内で働いているけれど、もう少し収入を増やしたくて勤務時間を増やす。
そうすると引かれるものが増えて、扶養内の時より手取りが減ってしまう。これが、いわゆる「働き損」と言われるものです。
夫婦のライフプランを考えるとき、妻が働くかどうかはかなり重要なポイントとなってきます。
年間100万円のパートだとしても、10年で1000万円。20年で2000万円です。
ある・なしで家族の生活が全く変わることが分かると思います。
扶養内であったとしてもこれですから、扶養を外れるとなるとさらに大きな差が産まれます。
でも、損するんだったら今のままでもいいのかも・・・・と思うのも無理がありませんね。
今回は働くママに関係する「〇〇の壁」一覧
いわゆる「働き損」を考える、税金と社会保険のお話です。
正確に書くとドン引きの細かさになってしまうので、なるべく軽~く(※当社比)お話していきます。
※正確な表現よりわかりやすさを追求しますので、法的な正確さは公的機関で確認してくださいね。
まずは「〇〇円の壁」一覧
103万の壁とか130万円の壁とか、比較的最近できた106万円の壁…聞いたことありますか?
いわゆる『働き損』という話でよく出てきますよね。
働いて収入を得ることで訪れる『壁』について、お話していこうと思います。
まずは、壁の一覧。
<税金の壁>
- 97~100万円の壁(住民税の壁)
- 103万円の壁(旧・配偶者控除の壁)
- 150万円の壁(新・配偶者控除の壁)
- 201万円の壁(新・配偶者特別控除の壁)
<社会保険の壁>
- 106万円の壁(パートの社会保険加入のめやす)
- 130万円の壁(社会保険の扶養のめやす)
【給与の収入】としての数字で表しています。給与以外の収入では当てはまらないので注意してくださいね。
こんなにあるのですね!
ちなみに、私は
- フリーター(アルバイト)
- 正社員フルタイム(社会保険なし)
- 正社員時短(時給)
- パートタイム(社会保険あり)
- ダブルワーク(正社員+アルバイト)
- ダブルワーク(個人事業主+アルバイト)
- フリーランス(社会保険なし)
- 会社役員(社会保険あり)
という働き方をしたことがあります。転職しまくったわけではなく、同じ会社で働きながらです。
かなり多様な働き方をしてきたなと思います。
恵まれた環境だったということももちろんですが、
「ちゃんと知っていたから、選択肢が出たとき有利な方法を選べた」
のは間違いありません。
「扶養内で働く」という言葉に潜む危険
「扶養内で働くことにする」よく聞くセリフですが、私は二つの理由からちょっと危惧しています。
■一つ目の理由
いわゆる働き損について、正しく理解・計算できている人が少ない。
それは↑に書いた●●の壁のような、制度を正しく知らないからです。
そもそも働き始める時に「扶養内希望」といったところで、100万と103万。もしくは106万や130万。
その数字ギリギリまで調整できる人は少ないはず。
103万円のなかに交通費は含まれなくても130万円には含まれるなどのルールもあります。
その状態では損も得も判断しようがないはずなのです。
■二つ目の理由
目先の手取りにこだわりすぎてはいないか、ということ。
仕事をする上で『採用される側』にもなりましたし、正社員の時は『採用する側』にも長らくいました。
雇われる一般市民としては、手元に残るお金がどうかは、とても大事なことです。
でも、働くということは目先のお金だけは見えない価値もついてくるものです。
雇う側としては、その人がどこまで行くつもりがあるか、(責任や給与が)がとても大事な基準になります。
「扶養内」とだけ言われると、スタメン入りを目指す気はないなととらえるケースも多いです。
(扶養内がいい、悪いの話じゃないですよ)
そうなると、責任のある仕事や発展性のある仕事を任せにくいという面もあるのです。
【働き方は、長い目でみて考えてほしい】
いつか働こう。
いつか収入を増やそう。
いつか正社員になろう。
そう考えたときにする選択が、
今だけを基準に考えないでほしいなと思うのです。
そんな考え方も含め、ママがどんな働き方をするか。
今年一年だけではなく、
長い人生の中の「一年」
をどんな戦略をもって過ごすか
そのために、
働くときの金額の壁、
働き損ということ、
正しく理解してほしいなと思います。