日本は少子高齢化だし、経済の低迷もかなり長い。
だったら世界の成長を取り込むために日本に投資せず海外へ投資したほうが良い。
こんな意見を聞いて悩んだことはありませんか?
確かに世界と日本のGDP成長率を見てみると、1992年頃以降はずっと日本の方が低いです。
これだけ見ると、日本に投資するより海外に投資したほうがよさそうというのもなんとなく納得できそうです。
(世界銀行より)
でも、日本株に投資していい成績を出している投資信託もある。
どう考えたらいいのでしょう?
その投資信託の一つである「コモンズ30」の運用会社である、コモンズ投信株式会社の伊井社長から直接お話を伺うことができました。
(FPが勉強する場でもあるFP相談ねっとの2カ月に一度の勉強会にて)
コモンズが考える「投資」とは?
冒頭に伊井社長がおっしゃったコモンズのミッション、とても心に響きました。
コモンズはもともと、コモングラウンド=共有地というところからきているとのこと。
お客様・投資先の企業・寄付先となる社会起業家・障碍者スポーツ団体・販売会社・コモンズ株式会社のメンバー。みんなが集い、力を合わせて次の時代を共に拓く場所がコモングラウンド=コモンズだそうです。
コモンズについては前から知っていましたが、改めて社長自らお話しされるこのミッション、とても感動しました。
投資とは未来を信じる力。
いいですね。私は、お母さんたちにはとても得意なことだと思うのです。
我が子の未来を信じるお母さんたちこそ、我が子が生きていく未来の社会を信じてほしい。
やっぱり変わらないといけない時代
続いて、昨今の金融の状態のお話を伺いました。
1万円の利息を生み出すために12億も銀行にお金を入れておかないといけない時代。現預金で持っていてもお金は育っていきません。
それでも日本人の投資信託の保有率は7%。
(左利きの人口は約10%。それより少ないんですって!)
しかも、そのうち7割が60歳以上の高齢者です。
つまり、これからも生きていく30代40代・・・若い人がお金を育てられていない現状です。
(金融庁より)
この20年で日本人の家計のお財布は1.47倍に育ちました。でもアメリカは同じ期間で3.11倍です。
この違いは「お金を育つところに置いているかどうか」
アメリカは子供のころから投資教育とかバンバンして、株とかみんなやってるんでしょ?と思うかもしれませんが、実際にアメリカの個人でも「つみたて投資しかしていない」人が40%。
つまり、つみたて投資だけでも家計のお金は十分に育っていく可能性があるということです。
資本主義の経済の循環を考えれば株式投資はごく真っ当な手段であるはずなのに、「株はギャンブル」と思っているのは日本だけなんですね。残念です。
素人でも失敗しない仕組みが整う
つみたてNISAやiDeCoは、そこで利益(もうけ)が出ても税金が非課税という特徴があります。利益に対して20%非課税。
国側からすれば、本来手に入るお金が入ってこないわけですから、補助金を出しているようなもの。
しかも、それらの仕組みはほとんどの国民が使えるようになっています。
ものすごい莫大な”非課税という補助金”を出してまで日本人の「資産作り」を応援してます。
つみたてNISAは金融庁が、投資初心者でも成功体験を積めるように厳選した商品のみが買えるようになっています。
平均を狙っていくインデックスファンドではない、アクティブファンドで国内株式に投資できるものとして選ばれたのは実質5本。
その中の一つに今回お話を伺ったコモンズの「コモンズ30ファンド」が入っています。
投資信託を始める人は増えているけど
楽天証券やSBI証券は、積立の口座を開設し・積み立てを始める人が大変な勢いで増えているそうです。有名な地銀の10倍の勢いで積立額が増えているそう。
でも、実はそこで始めた「お客さまのリターン」はそれほど増えていっていないという事実もあるそうです。
なぜ?
その理由は積み立てを1年でやめてしまう人が4割。
平均すると2年でやめてしまっているそうなのです。
伊井社長も「さすがに1年や2年の短い期間だけではプラスでお返しできないこともある」とのこと。
運用会社が短期での成果を目指していない以上当然ですよね。
積立を止めてしまいたくなるタイミングや、下がって元本割れを見ると怖くなってしまうことは誰にでも訪れるはずです。
そんな時「この商品をもう少し信じてみよう」と(半信半疑でも)信じられること。そして、「もう少し頑張ってみよう」と伴走してくれる人がいることが大事だと伊井社長はおっしゃいます。
コモンズで投資している人の成績は?
大手ネット証券でも、積み立てを短期で止めてしまい結果的に利益が出ない人もいるということ。
では、コモンズではどうでしょうか?
証券会社ごとに、自分のところのお客様が実際にどのくらいもうけ(含み益)が出ているかを共通評価する取り組みがありました。
公表している金融機関の中ではコモンズは2017年では1位。2019年でも5位。多くのお客様が含み益を出しています。
その理由の一つは、約8割のお客様が「つみたて」で投資を行っているからです。
コモンズ投信で5年以上積み立てを継続しているお客様は、2018年末などの暴落を挟んでもほぼ全員がプラスだそう。
あくまで過去の実績ではありますがこれはやっぱりすごい数字ですね。
これに関しても、伊井社長はおっしゃいました。
コツコツと続けていくことが大事なことが改めてよくわかりました。
良い商品を選ぶことももちろん大事ですが、『自分が信じられるものを積み立て、続けること』これが、私たちのような普通の人の最大の成功法則なのかもしれません。
国内株に投資するのはどうなの?
さて、だいぶ前置きが長くなりましたが、「日本の成長はそんなに見込めないから、日本の株にはあまり投資しなくていい」に関してはどうでしょう。
コモンズ30ファンドは国内株式のアクティブファンドに分類されいます。
特徴をコモンズのウェブサイトから見てみましょう。
ポイントは「真のグローバル企業」というところ。
例えばコモンズ30ファンドのお金の行き先の一つである「ホンダ」
確かに日本の会社です。
この会社に投資していれば「国内株式」ですね。
ですが、ホンダの売り上げのうち「87%」は海外なのだそう。(そんなに多かったんですね!)
こうなると「日本への投資」と言えるのでしょうか?
他にも7割の会社が売り上げの半分以上が海外。
その中の9社は海外での売り上げが70%を超えているのだそうです。
例えば日経平均を指標とする、国内株式のインデックス投資とは全く違う考え方ですね。
もちろん海外の売上比率以外も
コモンズ30ファンドが投資先を決めるのは、グローバル企業であることも一つですが、そのほかにも「見える価値」=収益力、「見えない価値」=競争力・経営力・対話力・企業文化、などを評価し選定しているそうです。
こんなお話も伺いました。
条件は2つ
1:20歳まで売らずに持ち続けること
2:その株を選んだ理由を我が子に説明し「いいね」といってもらえること
そんな基準で選ぶとしたら?
その投資先の一つである「ユニ・チャーム」について聞きましたが、聞いていてとてもワクワクしました。
ユニ・チャームの商品、ご存知ですか?
ドーーーンッ!
めっちゃお世話になってるぅーー!
おむつのムーニーとかマミーポコとか、生理用品のソフィとかセンターインとか、マスクの超立体とか、シルコットとか、ママだったら絶対どれかは家の中にあるよね!笑
確かにこれら、日本だったらほかに競合はたくさんあります。
でも、インドや中国ではまだまだ浸透していない。すでにアジアではシェアNo1なんだそう。
インドなどでは生理など女性の衛生問題は深刻なので、ユニ・チャームは現地で衛生教育を行ったり、女性の自立支援をしているんですって。
世界の女性の権利の向上、私はいつか何かで携わりたい分野なので、そういうところにも心を動かされました。
そう考えると投資の意味合いもまた違って感じられますね。
投資に必要なのは・・・
もちろん、応援したい会社があるのなら、直接その会社の株を自分が買えばいいのですが、それって素人にはなかなか難しい。
会社の方針や状況を知るのに、ウェブサイトで見ても素人には正直よくわからないですし、株主総会に行ったとしてもわかるような気もしません。
そういう部分をしっかりと見極め、かつその情報発信がされていたら、仮に下落しているときでも「そんないい会社に投資しているのだからもう少しこの投資信託を信じよう」と思えるかもしれません。
私は資産を育てるための「伴走者」として、始めるときの不安を解消し・背中を押し・一緒に走ります。
どの投資信託を買うのがいいのかは、私にはわかりません。きっと正解はないでしょう。
だからこそ、それはご自身の目と心で選んでいただきたいと思います。
どうしても無機質になりがちな「インデックス投資」だけではなく、顔が見えてポリシーが分かり、”未来を信じる力”を発揮したいと思うなら、ぜひこんな「アクティブファンド」の運用会社のお話も聞いてみてください。
ひとりで始めるのが不安だったら、やり方は一緒に学びましょう。
「はじめの一歩」でするべきこと・知っておくべきこと、お伝えしていきます。