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 ー この記事を書いた人 ー
ファイナンシャルプランナー 塚越菜々子

塚越 菜々子 「FPナナコの部屋」主宰

保険や金融商品を売らないファイナンシャルプランナー。日本FP協会認定CFP®。「働く女性のお金の不安を解消したい」思いで、主に共働き女性に公的制度や家計・投資などお金の話を伝えています。

年末調整

扶養内でも年末調整はいる?扶養内の妻の税金はどうやって処理するの?

扶養内なんですけど年末調整するんですか?とよく質問をいただきます。

誰かの妻の場合もそうですし、学生バイトさんなどもそうですね。
夫婦であっても親子であっても税金の計算は「一人ずつ」なのですが、「扶養関係」があると混乱してしまうことが多いようです。

ナナコ
誰の税金の年末調整しようとしていますか?これがポイント!

特に扶養関係のある夫婦の場合、その「誰の」を間違えると大混乱です。
間違えやすい扶養内の妻の税金と、夫の年末調整についてお話しします。

なお、年内に仕事を辞めて扶養に入った妻についてこちらの手続きをご覧ください。

年末調整は一人ずつ、自分が働いている会社で行う

特に「妻は働いているけど夫の扶養に入っている」場合や、夫の年末調整の用紙を妻が記入してあげてる場合、特に混乱と間違いが生じやすくなっています。

年末調整は会社が自社で働く従業員の所得税を精算する手続きです。よって「従業員」の税金しか対象にしません。
「従業員の妻」の税金は夫の会社では計算することができないということです。

妻の税金は、扶養に入っていてもいなくても、妻が働く会社で計算。
夫の税金は、夫が働く会社で計算。

夫の税金を計算するときに「妻を扶養しています」というけれど、妻の税金の計算はあくまで妻自身の会社で行うことになっています。年末調整の用紙における「あなた」というのは、その紙をもらってきて年末調整を行う人ですので、代理で書く場合は特に注意しましょう。

そのほか年末調整に関する記事はこちら:

税金は0でも年末調整はするのがルール

妻の給料が103万円以下、例えば40万円(月3、4万円)だったりするとそもそも毎月のパート代から税金は引かれません。
自治体によりますが年間収入が約95~100万円以下だと住民税もかかりません。

そんな場合も年末調整はいるのか?というご質問を受けることも多いです。

ナナコ
103万円以下で税金が引かれていなくても年末調整はします。

年末調整というのは、税金の精算の手続きではありますが、それと同時に会社から従業員が住んでいる自治体に「この人にこれだけの給料を払いました」という報告書(給与支払報告書)を出す手続きでもあります。
別の会社をメインとして働いている(ダブルワーク)で、メインの会社で年末調整をしているなどの事情がない限り、年末調整手続き自体は必要なんですね。

税金がそもそも発生しない場合は保険料控除のハガキなどを出しても意味がないことがほとんどですが、「扶養控除申告書」の提出は求められることがほとんどです。
どうせ税金もないからといって理由なく未提出にしないようにしましょう。

扶養に入るとはどういうことか

そもそも「扶養に入る」って何でしょう。

「扶養している」とはザックリ言えば、養っているということです。
年末調整してもらう夫が「私は妻を養っています」と年末調整の用紙を通じて申告することで、国が「そうですか、養ってるのでは大変ですね。税金少し安くできるようにしましょうというのが、『税金上の扶養』です。

この「養ってます」と言える条件が、妻の収入が(給与だけなら)103万円以下ということですね。
それ以上妻が稼いでいる場合は、税金の計算上は「養ってます」とは言えないということです。

ただし、それ以上稼いでいた場合も『配偶者特別控除』という一部扶養の制度があります。

ナナコ
少し前までは103万円の壁という言葉がありましたが、いまは150万円の壁ですね。さらには201万円までは一部扶養に入れますよ(^^)
いくらまで働けるか知りたいとき▼
扶養を外れたときにどうなるかケーススタディ付き

 

扶養内のはずなのに税金を引かれた月がある

妻は今年パートで働いていました。
たまたま、月に8.8万円を超える月があって、よくよく見たら給料明細で「源泉所得税」が引かれていました。
でも、一年で見ると103万円以下。

さあ、この場合妻の税金はどうなるのでしょうか!?

答えは簡単です。

妻の税金は妻の会社で年末調整。
途中で引かれた税金は年末調整の後に還付されます。

そのうえで、年間103万円以下で夫に(税金上は)「養ってもらってる」場合は、夫の年末調整の「A控除対象配偶者」のところに妻の名前を書きましょう。

 

夫の会社に、いくら「うちの妻は103万円以下でしたから、妻の払った税金を返してください」と言ってもそれはできません。
「払った(預けたのは)妻の会社なんですから、妻の会社に言ってくださいよ」ということになります。

なお、妻の会社の年末調整が終わるほうが遅くても103万円に収まることが確実なら、夫のほうの「控除対象配偶者」に名前を書いて(税金上の)扶養に入る手続きをしてもらってOKです。
(会社によっては、収入の見込みなど証明しろというかも)

 

ここで注意してほしいのは、『妻が扶養内=妻は税金を払わない』とは限らないということです。
扶養に入れる基準と税金がかかる基準は違いますからね。

税金上の扶養の限界の金額→年間給料201万円まで
妻に税金がかかりだす金額→何も引けるもの(保険など)がなければ103万円~

 

ギリギリの場合の選択肢は3つ

問題は、妻が扶養に入れるかどうかギリギリで確定しない場合です。
夫の方が年末調整の書類の締め切りが早く、締め切りの時点では妻の年収がはっきりしていないことなどもあります。

そんな場合は、3パターンのどれかで対応します。

1、扶養として「控除対象配偶者」に名前を書く。

→もし結果として103万を超えていたら、速やかに夫の会社に申告して年末調整をやり直してもらう。(150万円までは税金は変わりません)
※超えていて訂正の場合、たいてい(夫の)会社に嫌な顔される。(実は結構面倒だから)
→妻が103万(150万円)ギリギリの場合、会社によっては証明を出さないと扶養に入れてもらえない。

扶養に入れてしまったのに結果的に超えてしまっていた場合は、ちゃんと訂正しないとあとから税務署から夫の会社に
「おたくの従業員、妻を養ってるって言ってるみたいですけど、違いますよね」
という『是正(ぜせい)』という指摘が来ます。

そして夫の会社が夫に「本当のところはどうなんですか」と聞いて処理します。
(追加で税金を納めることになります)

※別にドラマのように税務署員が突撃してきたりはしません。そういうお手紙が来るだけです。

2、初めから「控除対象配偶者」には書かない(=扶養に入らない)でおく

→もし103万に収まっていたら、夫の会社に申告して年末調整をやり直してもらう。
※こちらもやはりやり直しは嫌な顔される可能性が大。

扶養に入らないでおいて結果的に扶養内でも、税務署は何も言ってくれません。
=こっちが損します。(言わなかったアナタが悪いでしょ、スタンスです)

 

3、上の二つのどちらかを選択しておいて、もし違ってたら確定申告する。

(↑にも書いた通り、ギリギリで証明できないと扶養に入れてもらえない場合もあります)

確定申告で年末調整の上書きができます。

夫の扶養に入っていたけど→結果、入れなかった
夫の扶養に入れなかったけど→結果、扶養内でいられた

こういう場合は、1か月以内なら夫の会社にやり直しをお願いすることができますが、正直億劫だと思います(自分も会社も)
その場合は、正しい扶養の状況を「夫の確定申告」で訂正して申告しましょう。

今は確定申告も国税庁のHPで簡単に作って、電子申告や郵送で出すこともできますからご安心ください。

自分一人のことじゃないから、扶養ならしっかり自己管理

年末調整を再度やり直してもらう、『再年調』(年末調整やり直し)はいつまででもできるわけではありません。
用紙を回収されてから、源泉徴収票が発行されるまでの間程度です(ルールとしては1月末まで)

それでも、会社としては実はとっても面倒な手続きなのです。

1人変わると、あっちもこっちも変えて処理しなおさないといけないのです。
やってやらん!ということはないと思いますが、嫌な顔されるのも嫌ですしね。

扶養に入るって、相手ありきのことです。
扶養内に入るつもりでいるのなら、
ちゃんと自分で管理しましょう

 

まとめ。

扶養関係がどうであれ、自分の税金は自分の会社で清算。

扶養内にギリギリで調整する人は、いつ今年の給料が確定するかはちゃんと知っておいてね。

▼他にも年末調整でトクする知識はこちらです▼

知らないことで損をしないように、税金だけではなく家族のお金の知恵を身に着けておきたいですね。

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