クレジット機能が付いたカード、何枚持っていますか?クレジットカードと上手に付き合えていますか?
クレジットカードは手元に現金が無くても買い物ができる便利な決済方法ですが、実はクレジットカードのせいで逆に損をしていることも多いです。
「カード使いすぎちゃったな・・・」「ゲ!今月こんなに引き落としが!」「なぜか全然お金が貯まっていかない・・・・」
そんなことに心当たりがあるのなら、クレジットカードとの付き合い方を見直した方がいいかもしれません。
この記事では、クレジットカードの6つのメリットと5つのデメリット、そしてクレジットカードとの上手な付き合い方をお伝えしていきます。
クレジットカードのメリット
クレジットカードは現代では必須と言ってもいいほどの便利なツールです。クレジットカードを持つメリットを確認しましょう。
現金が無くてもお買い物できる
もっとも大きなメリットは、手持ちの現金がなくても物やサービスを買えることです。
急な支出があってもお金を取りに戻ったりATMを探したりすることなく支払いができます。小銭を探したりすることもなく短時間でスマートに会計できるのも便利なところです。現金は様々な人の手を渡るものですから、感染症などが流行る時期なども極力人との接触を少なくして会計できるのはメリットと言えるでしょう。
インターネットを通じて通販やネットショッピングをするとき、サブスクリプション(定額課金制)のサービスを利用するときなどはクレジットカードが便利です。振り込みで支払う場合は相手の入金確認までタイムラグがありますが、カードならその場で決済完了とすることができます。
支払い方法も、1回払いから分割払い、ボーナス払いなど、様々な支払い方が選べるようになっています。高額な買い物をするときに多額の現金を持ち歩かなくて済むという安全性もクレジットカードのよい点の一つですね。
海外旅行のときは現金で買い物をしようとすると外国通貨に両替が必要になりますが、クレジットカードならキャッシュを両替することなく支払いできるのも便利です。ただし、為替レートや利用上限額については気を付けておきましょう。
ポイントやマイルが貯まる
クレジットカードを使う理由として、多くの人が挙げるのがポイントやマイルが貯まることです。
同じ金額のお買い物をしても現金では手に入らないポイントやマイルをもらえるのはカード決済のお得なところです。電気・ガス代や通信費などの費用をクレジットカード決済にすることで、知らず知らずのうちにポイントがたまっていくこともよくあります。
貯まったポイントでギフトをもらったり、他のポイントやマイルに移行したり、クレジットカードの支払いに使うこともでき、トータルの支出を下げることにつながるかもしれません。
クレジットカードに付帯している保障がある
意外と知られていませんが、クレジットカードには補償がついているものもあります。
クレジットカードで購入したものを、購入後90日以内に予期せぬトラブルで破損してしまった場合、少額の免責金額を支払うことで修理代を保証してくれたり、購入金額が戻ったりするものもあります。
こういった機能がついている場合、金額が大きいものはあえてカードで購入することで購入直後のトラブルに対して補償できることもあります。
その他にも海外旅行保険がセットされており、旅行代金をカード決済すると自動で旅行保険が付くなどのカードもあります。
ただし、こういった補償・保険は全てのクレジットカードについているわけではないので、手持ちのカード・あるいはこれから契約しようとしているカードにそのような機能がないか確認してみましょう。
支出の記録が残る
クレジットカードは支払いの内容が明細で記録に残ります。
現金の場合はレシートを保管して置いたり、家計簿をつけておかないと「いつ・どこで・いくらの」買い物をしたかはわからなくなりますが、クレジットカードで買い物をすると明細としてそれらが記録されます。家計の買い物を一つのカードにまとめることでカードの明細が家計簿代わりになることもあるのです。
夫婦二人で買い物をして、誰が何を支出したかわかりにくくなるケースなどでは、家族カードをもって一元化するというのも便利なやり方ですね。
カード保有者に対する特典がある
クレジットカード保有者に対して様々な特典を提供しているカードもあります。
空港のラウンジ利用や、手荷物の無料宅配やお預かり、海外アシスタントデスクなどの旅行のサポート、会員限定の割引やチケットの優待特典なども多岐にわたった特典が用意されています。そのほかにも、特定の日や曜日の買い物はポイントが多く加算されたり、買い物代金から割り引いて請求されるなどの特典がついていることもあります。
電子マネーなどと連携しやすい
電子マネーなどのその他キャッシュレスのサービスと連携してさらに利便性が上がることもあります。
~payなどの様々なキャッシュレス支払いの際の決済をクレジットカードにしておくことで、よりポイントが増えたり、入金のタイムラグなく決済ツールが使えるようになります。
クレジットカードのデメリット
このように、クレジットカードには便利な機能がたくさんついています。上手に使えば利便性も高く金銭的にも得できる一方で、やはりデメリットも存在します。
お金を使いすぎてしまう
クレジットカードの最大のデメリットは使いすぎてしまうことです。
様々な家計のご相談にのっていますが、支出が多いご家庭は日々のお買い物を現金払いに変えていただきます。カードで支払っていた時と同じように我慢せずに買い物してよいと伝え、実際に我慢することはなく利用したとしても、支出がグンと減ることがほとんどなのです。つまりそれだけクレジットカードでは無意識に支出してしまうということです。
1000円は現金で払おうとカードで払おうと1000円。だったらお得な方法で…と言っていいのは、支出の上限がしっかり管理されているご家庭だけです。
クレジットカードの支払いでは「何も減らない」のが特徴です。ひと月で購入した累計額は増えていくだけです。
これに対して現金払いでは「財布から現金が減っていく」ものです。使った後「減っていく」という感覚がないとついつい使いすぎてしまう人の方がほとんど。
この「使いすぎる」という点は、上記に書いたメリット全てを吹っ飛ばすほどの大きなデメリットです。
お金を使った時期と支払う時期がずれて管理しにくい
家計管理が苦手な人は、カードでお金を使った日と口座から支払う日のズレによって管理がうまくいかなくなるということも起こりがちです。
いつからいつまでをひと月と考えるかにもよりますが、一般的に家計の始まりと締め日を「給料日」や「月末」と考えたとき、必ずもカードの締め日や支払日がそのどちらかとあうとも限りません。予算立てや大きな買い物をするときの支出管理がしにくくなるのも意外と大きなデメリットです。
使過ぎてしまうからカード利用をやめようとしても、前月の支払いと当月の現金払いになり、一度はふた月分の支払いをしないといけないため、お金が足りずに結局またカード払いに頼るということも起こりえます。
返済総額が増えることがある
月の負担を減らすために安易に分割払いを選択すると、高い利息を支払うことになります。
クレジットカードは分割払いやリボ払いも選択ができます。カード会社は手数料を多くとれるようにリボ払いなどを勧めてきますが、仕組みもわからずに月々の返済が楽だからと言って複数回の分割やリボ払いを選択してしまうと、高額な利息がかかります。
クレジットカードは後払いですから、未来の収入を当てにしてカード会社に借金をして購入し、後からカード会社に返済する支払い方です。借金をしてまで必要な買い物なのか充分に注意が必要です。
一度分割払いやリボ払いを使いだすと、なかなかそこから抜けられなくなることを十分肝に銘じておきましょう。
情報流出・不正利用の危険がある
オンラインショッピングなどでクレジットカードを利用するときは、通販サイトにクレジットカードの情報を入力することがあります。支払いに第三者が挟まりますので、セキュリティが甘いサイト・また自分のパソコンのセキュリティに問題がなどがあると情報流出の可能性があります。
不正利用は気づいてすぐに対処すれば補償されることがほとんどですが、そうならないためにもネットショッピングでは十分にセキュリティに気を配りましょう。また、不正利用があったらすぐに気が付くように明細には必ず目を通す。何に使ったかわからなくなるような買い物の仕方を普段からしない。クレジットカードの裏にはきちんと自分のサインをする。人にカードを渡さないなど、最低限の管理を怠ることの無いようにしましょう。
管理不足で信用情報に傷がつくことがある
クレジットカードは、カード会社が「この人の買い物は立て替えても必ずお金を返してくれる」という信用の元に成り立っています。それにもかかわらず、口座引き落とし日にお金の準備ができておらずに引き落としができないと、カード会社の信用情報に傷がつくことになります。
お金がないから支払えないばかりではなく、お金がないわけではないが口座にお金を入れておくのを忘れたなどで引き落とし不能になるケースもあります。連絡が来てすぐに対処すれば、すぐにクレジットカードが使えなくなったりブラックリストに載るようなことはありませんが、度重なれば信用を失っていきます。
支払い管理ができないと信用を失うことに十分に注意が必要です。
気づくとカードがいっぱいの罠!
JCBの『クレジットカードに関する総合調査』によると、日本人のクレジットカードの平均保有枚数は3.2枚だそうです。
ちょっと何かお得に買い物しようものなら、
「この条件はカードにご加入の方の・・・」
「このカードでしかクレジット決済はできません」
「このカードならガソリン3円引きです」
住宅ローンを組もうものなら、
「このカードを作っていただいて、給料支払い口座を当行にしていただいて・・」
と、そうとう意識して断り続けないとあっという間にカードだらけになりますね。
実際に家計相談にのっていても、ガソリンのカード・映画館のカード・ショッピングモールのカード・デパートのカード・・・と何枚も持っているケースはとてもよくあります。
それぞれのカードごとに締め日や支払日が違い、さらに引き落としで紐づけている口座も複数ある場合うまく管理できていないこともよくあります。
そのカードでないといけないの?その口座から引き落とさないといけないの?
このように整理していくと、いくつも持つ必要があることはほとんどありません。
ポイントのメリットを生かすためにも、管理しやすさのためにも、クレジットカードを持つなら厳選しましょう。
支出が多いなら一度カードをやめてみる
支出が多く、必要な貯金ができない家計では一度クレジット決済をやめていただいています。
公共料金や携帯電話、決まったガソリン代・・・そういう固定費はそのままで大丈夫です。そのかわり日常の買い物のカード払い禁止です。
こういうと、ポイントがもったいない・・・・という方多数。
で・す・が!
カードでポイント稼いでいいのはちゃんと貯められる人だけ!
カードで買い物をしていると貯められるポイント以上に多く支出してしまっているのです。例えば2%の還元のために、現金で買い物をするときより10%多く買い物してしまっているなら本末転倒。
1万円買って100円のポイント稼ぐより、必要な貯金を毎月きちんと貯めるほうが大事ではないですか?
クレジットカードを使っていて、うまく貯金ができていない家計では優先順番が違っています。
貯まらない人はクレジットカードが借金だという意識が低い傾向にあります。
家計簿に「クレジットカード」なんて費目が作られていたらびっくり仰天。(※よくいます)
クレジットカードはあくまで支払いの方法であり、支出の内容や目的ではありません。このように管理しているとなかなか貯金が進みずらいのです。
『カードを使ったら、現金を財布から出すか通帳から引き出してよけておける』など一定の条件をクリアしている方以外は、騙されたと思って一度カード払いをやめてみましょう。
カードがずっとダメなわけではありません。
上手に付き合えるようになれば、どんどん工夫して、 ポイント貯めて、もっと豊かになってください。
貯まる仕組みを作る段階ではクレジットカードは邪魔者。
でも、仕組みができたら、強い味方。
金銭感覚がきちんと整い、将来のために自分が必要だと思う貯金ができている家計はクレジットカードのメリットを生かしてより豊かになる。それがクレジットカードとの上手な付き合い方です。
優先順位を間違えずに上手に使って、「本当のお得」を感じたいですね。
上手にクレジットカードを活用するためには、家計の流れをしっかり整えて「何がどこから支払われる」「このカードでは何を買う」「使っていい上限はいくら」をきちんと把握しておくことです。
家計簿無しでも勝手にお金が貯まっていき、いざというときにためらわずにお金を使うことができるような家計にするためのヒントは、メルマガでも配信しています▼