貯蓄はなんとなくしているけれど、これでいいのかよくわからない。足りているか判断しようにも老後用の貯蓄の目安もわからず、いつもどこか不安を感じていて、楽しみにお金を使おうとすると罪悪感を感じてしまう。そんなことはありませんか?これくらい貯まっていたらいいという目安がわかればもう少し安心して使えるのにな、と思っているかもしれません。
必要な金額を数値化することで、自分が安心すると同時に夫にもプレゼンできるようになったお客様の事例を紹介します。
ご相談事例
ご相談者様の基本情報
A・Y様(京都府)
夫 30代後半 会社員
妻 30代後半 会社員
小学2年(男の子)年中(男の子)
現状で感じている問題点
・家計に関心のない夫に現状をうまく伝えてわかってもらいたい
・中学から私立に通わせたいができるか
・生活費が赤字でボーナスで補填している
家計改善のポイント
子供の教育費は一人当たり800万円が貯まるように貯蓄が進んでいましたが、それ以外の貯蓄は全くできていない状況です。家計にあるすべての貯金580万円のうち510万が子供の教育資金。このままだと教育費が貯まるけれどそれ以外のお金は全く用意できない状況になっていました。
貯めるべきお金として、いくつかの目安をご提案しています。
住宅のメンテナンス代
マンションではなく一戸建て住宅にお住いのため、修繕管理費に相当する分は自分で用意していく必要があります。
金額は家の大きさや使っている素材、どこでメンテナンスをするかなどによっても変わってきますが、10年で約100万ぐらいはみておくとよいでしょう。屋根や外壁のメンテナンスは足場を組む必要があるなどして比較的まとまった金額が必要になります。貯蓄が進まずに後回しにしてしまうと、家の老朽化により思わぬ修繕費がかかってしまうことがあります。ゆくゆく家の中のリフォームや修繕が必要になったときに備えて、少しずつでも貯めていっていただきたいものです。
車の買い替え費用
車の費用がどれくらいになるかは、お住まいの土地柄が強く反映します。
車なしには日常生活がままならない地域はもちろんのこと、どの程度車の優先順位を高くするかは家族の暮らし方に合わせて意識したいところです。今後も手放すつもりがない場合は、ローン家計にならないために車はキャッシュで買えるように準備が必要です。今乗っている車のランクの合わせて10年で200万用意できる計画が必要だとお伝えしました。
私立中学にかかる学費
高校までの学費は日々のお給料から出していくのが大原則です。
家計から出すのが難しい収入の場合は、よほどほかの支出を絞り込まないと私立への進学は難しいケースがほとんどです。私立の中学への進学を目指す場合は、月に10万円程度の学費を出し続けることができる家計の状況にしておきましょう。二人いれば二倍かかります。また、学費が安い公立の中高一貫を視野に入れる場合は倍率の高さから、塾代がかさむケースもあります。何を重要視してどれくらいのコストが掛けられるかをしっかりと話し合っておくことが大事です。
老後費用
老後の費用に関しては貯蓄の目安もわからず、対策ができていない状況でした。
ご主人の会社の退職金制度が企業型確定拠出年金(401k・DC)であることは分かっていますが、毎月いくらかけられていて、どの商品に割り当てられているかはご夫婦とともに把握できていないそうです。
退職時にまとまったお金があるかどうかは、老後の暮らし方を大きく左右しますので確認していただくことになりました。今のままだと教育費だけしか準備ができません。老後を避けて通ることはできないので、家計の見直しとともに老後資金を貯めるための貯金額を確認してから教育にかけられる金額を決める必要があるということをお伝えしてあります。
老後費用は一般的な何千万という数字を目標にするのではなく、それぞれの家計で必要なお金を割り出してこそ現実味を帯びてくるものです。途方もない額から無理、とならないように具体的な数字を出すための手順をお伝えしました。
その他
共働きのご夫婦でしたが保険料が少なめでした。詳細については把握していらっしゃらないとのことでしたので、公的な保障と合わせて万が一のための保険が確保できているかはチェックが必要です。
また、妻はお小遣いなしということでしたが、家計の支出を見ていると妻が個人的に使用している金額が毎月3万円近くありました。お小遣いなしというのはかえって家計費との境目があいまいになっていて支出が増える原因ともなっていましたので、お小遣いの金額を固定化して取り決めていただき、個人的な支出はその中でやりくりすることをお勧めしました。
個別相談に参加してのご感想
(原文そのまま掲載させていただきます。掲載許可をいただいています)
教育費やもらえる年金の額、瞬時に計算して下さり、菜々子さんは、まるで神のようでした!!!
「貯まる仕組みシート」を参考に夫に提示するために、より細かく金額を書き出し自分の頭の中も整理されました。
月々の支出に入っていなかった特別支出積立費を計算したり今まで面倒くさいと思って計算するのを避けていましたが、数字として見やすく表れて毎月こんなに使っているのか!と分かって感動的でした。
それと同時に、全然お金足りてない!!!と愕然としています。もう少し自分の働き方を見直した方が良いのかも・・と思っているところです。
今まで家計に全く無関心だった夫に、この「貯まる仕組みシート」を見せて、これだけかかっていますよ~、今後、これだけ必要になりますよ~と提示してみたいと思います。
そんな風に思えたのも、しっかりと今の現状に向き合えたから。
お金が無い無い言うだけでなく、しっかり数字で表すことで夫と今の状態を共有し、今後のことを考えていきたいと思います。
相談前はどんなことに悩んでいましたか?
ボーナスで家計の赤字を補っている状態で貯金があまり出来ておらず老後資金への不安があった。教育費、老後資金、全てにおいて、いくら必要なのかが分からずに漠然と、ただお金を貯めないとと思っていました。
相談後にどんなことが解決し始めましたか?
現在の貯金額から教育費の目途がたちそうだと分かったこと
老後に足りなくなる金額がいくらか分かったこと
貯まる仕組みシートはどうでしたか?
家計簿をつけていないと計算するのが面倒かもしれないけれど、記入すれば一目瞭然で 何にどれだけお金を使っているか分かるし、使えるお金がどれだけかがすぐ分かって素晴らしい!と思いました。
塚越菜々子ってどんな人でしたか
テキパキと進めて下さり、お金のことを安心して相談出来る感じの方。自分に甘い私に鋭い質問でハッ!と気づかせてくれたりしっかりと向き合ってアドバイスをくれる方という印象です。
家計の個別相談はどんな人におすすめですか?
お金を貯めないといけないけれど、いくら貯めたら良いか分からない人
生活は出来ているけど、何となく今のままじゃダメかも・・・と思っている人
自分が将来、いくら年金をもらえるか知らない人
とにかく、お金のことで不安に思っている人みんなにオススメしたいです。
自分のためにも夫に説明するためにも、『見える化』が欠かせない
ご主人様は良くも悪くも家計に興味がなく、とはいえ話し合おうとすると「お金がないから」という流れになってしまい、嫌な雰囲気になってしまうということが多かったそうです。自分も具体的な数字がわからない場合は、ついつい「足りない」「足りないかも」「不安」という抽象的な話になってしまいがちで、男性はそれではなかなか理解しにくいのは確かです。
貯まる仕組みシートを活用することで、まず自分たちがどれくらい使っているのか、将来必要なお金はいくらなのか、そのためにいま何をしなければいけないのかが見えてきます。まず自分が把握できることが、ご主人と上手に話し合う一歩なのですね。
今の生活のサイズや、退職金・年金を含めた収入を比較することで、自分にとっての老後の貯蓄の目安がわかるようになり、より納得しながらお金を使っていくことができるはずです。
客観的な第三者の意見を挟むことで、むやみに不安になったり、なんとなく貯めるという無駄な時間を過ごさなくて済みますから、ぜひ家計相談にお越しください。
貯まる仕組みを作る手順については、無料のメルマガでもご案内しています。