共働き前提でローンを組んだものの、転職で収入が下がる。住宅ローンは大丈夫だろうか・・・。団信が夫の分だけで自分の万が一の時の保険をどうしよう・・・。そんなお悩みをもって、個別相談に来てくださいました。
家計の中身を確認して、転職後の収入やどこからどうやって貯金するとよいかを確認していきます。
ご相談事例
お客様の基本情報
A・U様
お住まい :宮城県仙台市
ご相談者様(妻):30代半ば (会社員)
ご主人様(夫) :30代後半 (会社員)
お子様 :二人(小学2年・年長)
家計のポイント
ご夫婦ともに正社員の共働きで、住宅ローンが連帯債務の借り入れとなっています。ペアローンと違い連帯債務はメインのほうだけ団体信用生命保険に加入することになります。
A・U様のおうちの場合は、ご主人様に万が一のことがあった場合はローンはなくなりますが、奥様が亡くなってもローンが続いてしまうので、その分の保障が不足していました。また、住宅購入の際に、住宅ローン以外にフリーローンが一部あったのと、自動車ローンなどもあることから、生活は派手ではなくとも貯金しにくい状態になっていたようです。
今回お話したポイントはこちらです。
住宅ローンについて
住宅ローンの金額は世帯収入の4倍ちょっとで、驚くほど多いわけではありません。しかし奥様の転職に伴い年収が減ると、やはり家計としての負担感は増えてきます。まずは直近の目標として、フリーローンのほうの早期返済をお勧めしました。住宅ローンに比べ利率も高いですし、こちらを先に返すことで毎月の固定費を減らせるため、家計を好転させていくきっかけになります。
また、団体信用生命保険がないのはやはり心もとないですね。二人で働く前提で借りたローンの場合、万が一の時に一人ですべての住宅ローンを負担するのは難しくなります。国の公的保証も、夫が死亡した場合より妻が死亡した場合の方が手薄になるのです。それを考えても、断定信用生命保険の代わりとなる最低限の死亡保険は確保しておきたいところです。
住宅ローンは期間が長いので、そのすべての期間を定期保険で賄おうとすると保険料が負担になる可能性が高いです。返済して残債が減っていくのに合わせられるような「逓減定期保険」なども検討してはどうかとお伝えしました。
教育用にいくら貯めればいいかを試算
教育費に関しては、学資保険や貯めてきた児童手当があります。ご相談者様が出してあげたいと思う金額に達するためには、あと120万円程度の上乗せが必要だということがわかりました。
教育費はかけようと思えばいくらでもかけることができるため、親がきちんと目標を定めてそこに向かって貯蓄していく意識が必須です。
それぞれのお子様の年齢を考慮して割り算していくと、今の家計から月に2万円ほどを貯蓄していけば目標に到達できる見込となっています。その金額を捻出するために、ほかの支出も合わせて確認が必要です。
家計の中身の確認
それほど贅沢にお金を使っている、ということではありませんでしたが、通信費が比較的高くなっていました。いわゆるキャリア携帯(ドコモやau・ソフトバンクなど)にこだわりが無ければ、格安の携帯も選択肢に入れてはどうかとお伝えしています。
また、通勤で使っている車にローンがあるため、こちらはなるべく早く返済したいところです。お住まいの土地柄、今後も車が必要だとしたら、キャッシュで帰る準備をしない限りずっとローンを組み続けることになってしまいます。今後は、次の買い替えに備えるための貯金も必要になることなどを確認しました。
共働きはどうしても知らず知らずのうちに、支出が多くなってしまいがちです。転職のこのタイミングで「貯まる仕組みシート」を利用し家計にかかるお金の確認をすることで、転職後の自分の収入がいくらぐらい必要かの目安を算出してみるようにお勧めしました。
今かかっているお金と将来自分が使いたいお金を数値化して、見えるようにしてみます。すると、転職後に収入が減った場合どれくらい家計が変わるのかや、最低限維持しなければいけない金額が見えてきます。
家計の個別相談に参加してのご感想
家計の個別相談後に、すぐにご感想を送ってくださいました。
また、このご感想後にもさらに状況をお知らせいただき、お金との向き合い方がますます上手になってきたことを感じました。
= = =
私は最近自分の中で物事を相談する相手を見極めることに気をつけています。
我が家のお金の話もそうです、夫に相談したところで何も解決しません。
せめて高い通信費だけでも格安携帯にしたいと申し出てもグチャグチャ言われて話が進まないのです。
そこで塚越さんに相談したところ「家族そろってじゃなくていいから、一人だけでも変えた方がいいよ」との発言に目から鱗、そうだ一人で変えればよいのだと相談終了後すぐに夫にその旨を伝えて色々検索していたらいつの間にか夫も一緒に格安携帯に変えることにノリノリになり我が家の確定路線となりました。
妻が変われば夫も変わるを実感しました。
また塚越さんのメルマガの特典だった教育費の小冊子もダウンロードして記入までしていたのに活用できていなかったのですが、今回の相談のなかで教えてくださり頭の中にストンと月々いくらと入ってきたのでコミュニケーションをとりながらのほうが自分を奮い立たせることができます。
今回初めての個別相談でしたが内容充実でした。塚越さんの出し惜しみなく教えてきれる姿勢を感じました。
個別相談は2カ月前から狙っていたので今回の憧れの塚越さんと画面上とはいえお会いできて素晴らしい時間をいただきました。
共働きだと収入は多いはずなのに管理の甘さゆえ出口が垂れ流しです、ぜひ教育費、ローン、老後の資金に少しでも不安があるなら塚越さんにあっていただきたいです。
今と未来とバランスをとった安心を
実は、A・U様は東日本大震災をご経験されています。疑っていなかった明日が必ず来るだなんてわからないとお感じだったと思います。
だれしも、後悔のない今を・・・と思う気持ちと、将来の不安とどちらも抱えていますよね。
どこにどのくらい重きを置くかは正解があることではありません。
罪悪感を感じないお金の使い方。将来どれくらいのお金が必要になるかの試算。そこへ向かうための筋道や、状況が変わったときに自分で再度考えることのできる知識を身につけていただきたいと思います。