今年仕事を辞めた・今年転職したときの年末調整はどうしたらいいでしょうか?
今も他で働いている or もうほかでは働いていない。それぞれ状況が違います。
どこに何を出せばいいのかも違ってくるので、しっかりと確認しておきたいところです。
今年(令和6年:2024年)途中で退職して、それ以降働いていない方
1月~退職した月までで、お給料から所得税は引かれましたか?
★もともと扶養内だから税金はひかれてない?
その場合は何もしなくてOKです。
夫の年末調整のときに扶養に入れるかどうかを忘れずに確認しましょう。
★税金が引かれた月がありましたか?
源泉徴収票をもらうのを忘れずに、年が明けたら確定申告しましょう。
年間の収入が2016万円に収まっていたら夫の扶養に入れます(※夫に所得制限があります)
年末調整は年末にいる人だけしかしませんので、途中で退職した人は税金の清算はされません。
途中で会社を辞めた人は税金に関しては放置されると覚えましょう。
本来ですと、やめてから一か月以内に「源泉徴収票」が発行されるはずです。
ケンカ別れして(?)やめても、クビにされても、いきなりドロンしても、発行義務が会社にあります。
とはいえ円満退社でも、忘れられて交付されないことがたまにあります。
黙っていてもらえなかったら、自ら請求してもらってください。
大事な書類ですので、税金が関係なくても・わずかしか働いていなくても貰っておくことをお勧めします。
辞め方の問題で、取りに行きにくい・電話しにくいなどの場合は、返信用封筒を入れて郵送で請求してはいかがですか?
前の仕事を辞めて次の会社に転職した方
※ダブルワークとは違いますのでご注意ください。
今年2か所の会社で働いたけど、年末の時点では一社だけの場合です。
年末調整は、基本的に自分の会社の分しかできません。
会社同士で「あの人いくらですか~?」「いくらでーす」っていうやり取りは行われません。
ですが、令和4年中に別の会社で働いて給料をもらっていて、その会社を辞めて新しい会社に来た場合は、前の会社の源泉徴収票を出して合算して年末調整を行います。前の会社のことを「前職(ぜんしょく)」と言って、源泉徴収票の摘要欄に載ってきます。
税金の計算は1年間の給料の全部を合算しないと計算できません。
詳しく話すとうんざりする気配がするので、めちゃめちゃザックリ言うと、ちょっとしかお金を稼いでない人は、税金は5%だけど、いっぱい稼いでいる人は30%ね!みたいなルールが所得税にあるからです。
(超過累進課税制度と言います。上の%はたとえね)
例えば、
10万の人は5%!
10万×5%=5,000円の税金。
それを10か所で働いた=100万円
⇒収入は100万、
税金は5000×10か所=50,000の税金!
100万の人は30%!
⇒100万×30%=300,000の税金!
同じ100万なのに、こんなに違ったらめっちゃくちゃ不公平!(あくまで数字は例です)
だから、一年のものをぜーんぶまとめて、そこで初めて税金のパーセンテージを5%とか30%とか決めましょうよ!
ってワケです。
だから、同じ年で、別のところで働いた場合は合算しないといけないのですね。
年内に2か所でダブルワークをしている
別の会社の分の給料を合算して税金計算できるのは、前の会社をすでに辞めている場合のみです。
並行してダブルワークの場合は、確定申告で合算しないといけません。
1年間に2社で働いたとしても、「一方は辞めて年末時点では一社だけ」というのと、「年末時点で2社に所属している」では全く税金計算の仕方が違うのです。
よくあるのですが、ダブルワークということを申告せずに、働いてどっちでも年末調整してしまう場合。
A社⇒年間60万円。年末調整で103万円以下だから税金は0
B社⇒年間50万円。年末調整で103万円以下だから税金は0
あーよかったよかった・・・・・・・じゃないよ!
合計したら110万円。
本当は税金かかる!
税金かかるのに、申告納税せずに放置したら脱税行為になります。
おそらく個人レベルではマルサはきませんが(笑)犯罪には違いありません。
懲役や500万円以下の罰金の立派な犯罪行為でございます。
年末時点で2か所に所属しているときは「どちらか一方(基本的には収入が多い方)」をメインと決めて、メインの会社で年末調整。
もう一方のサブの会社では年末調整を断り、源泉徴収票だけ発行してもらったら、メインとサブの2枚の源泉徴収票を使って確定申告で合算します。
まとめ。
会社を退職したら、給料が少額であっても速やかに源泉徴収票はもらおう。必要なら確定申告。
転職の場合は、前の会社の源泉徴収票を新しい方に提出。
年末に2か所以上に在籍しているときは合算できないので、適正に確定申告しよう。