ー この記事を書いた人 ー
ファイナンシャルプランナー 塚越菜々子

塚越 菜々子 「FPナナコの部屋」主宰

保険や金融商品を売らないファイナンシャルプランナー。日本FP協会認定CFP®。「働く女性のお金の不安を解消したい」思いで、主に共働き女性に公的制度や家計・投資などお金の話を伝えています。

家計を管理する 家計相談

夫婦別財布で貯金しているが足りるのか足りないのか不安だった【家計相談のご感想】

夫婦別財布でそれぞれ費目を分担している。日常的に困ることもないけれどなんとなくしている貯金がこれでいいのかわからない。夫と情報を共有したいけれど、トラブルがあるわけではないのでなんて切り出したらいいかわからない
「大きな問題」がないからこそ、整えるタイミングがわからずにいたお客様が、家計の個別相談にいらっしゃいました。

ナナコ
別財布でなんとなくうまくいっているけど本当は不安、そんな方はぜひご覧ください!

ご相談事例

基本情報

R・I様

お住まい    :大阪府堺市
ご相談者様(妻):30代後半 会社員(正社員)
ご主人様(夫) :30代後半 会社員(正社員)
お子様     :3歳男の子(保育園)

別財布の支出・貯金分担

夫婦別財布とのことで、それぞれが決まった費目を分担していました。

夫:住宅ローン・管理費・水道光熱費・通信費・教育用の保険
妻:生活費・被服費・保育料

貯蓄に関しては、児童手当は全額・夫から3万・妻から2万。ボーナスから40万円で、年間100万円ほど。

家計のポイント

ご夫婦ともに厚生年金のある正社員であること、お子様がおひとりということ、教育費は利率の良い早い時期に加入していることもあり、現在の家計で大きな問題は見受けられませんでした。

今回お話ししたポイントはこちらです。

住宅ローンについて

現状のところお二人とも60歳が会社の定年とのことですが、住宅ローンの返済が66歳まで続く見込みでした。
60歳で退職しても65歳までは公的年金の受け取りは原則としてありませんから、そこでローンがないことが重要です。最低でも6年分の繰り上げを検討し、そのためのお金を貯金の目標にする提案をしました。

タイミングによって金額が変わってきますので、教育費などのお金がかかる時期をずらして対策できることが重要です。

退職金と公的年金について

会社員としてお勤めですが、会社の退職金制度についてははっきりとしていないとのことで、そちらの確認もおすすめしました。退職金の有無は老後費用の準備に大きく影響を及ぼします

ご夫婦とも厚生年金を払っており、手元に最新のねんきん定期便がありましたので、それをもとにここまでの加入実績に応じた公的年金と、今後の年収の見込みからの年金の見込み額を試算しました。

今ある普通預金の使い道について

今すでに普通預金にまとまったお金があるとのことですが、これを60以降も続いてしまう住宅ローン分を繰り上げる資金にする選択肢もご案内しました。そうすることで、万が一退職金が少なかったとしてもローンがない状態で退職することができます。

また、置いておいても増えない普通預金や定期預金ですので、住宅ローンの繰り上げと最低限残しておくべき預金を除いて、iDeCoやつみたてNISAを利用した資産運用も十分視野に入ってくることも合わせてお伝えしています。

別財布ゆえの使途不明金について

基本的に夫婦別財布で、夫の給与口座についてはどうなっているのかは分かっていません。

わかっているいくつかの費目合計が15万円でそれ以外の部分はご主人様しか把握していませんでした。この場合、生活の大きさをはっきりと出すことができません。支出なのか貯金なのかによって変わってくるからです。老後費用を試算するうえで、二人暮らしの生活サイズの採寸は必須です。お子様にかかるお金が少ないいまが、ある意味で老後の二人暮らしの生活サイズの可能性が高いからです。

とはいえ、特に問題が起こっていないのに、別財布の夫にいきなり開示を求めるのは難しいものです。
そのため、個別相談でお渡ししている「貯まる仕組みシート」の使い方を説明し、わかる部分を入れていきました。数字で夫に家計をプレゼンすることができるので、より詳細なプランを夫婦で立てることができるようになります。

 

家計の個別相談に参加してのご感想

このような内容をご提案した個別相談にご参加いただいたあと、ご感想を丁寧に書いて送ってくださいました!

原文そのまま(掲載の承諾をいただいています)

〇相談前はどんなことに悩んでいましたか?

日々の生活の支払いに困ってはおらず、少しは貯金も出来てはいたが、目標額も決めずにただ漠然と適当な額を貯金していたのでその額が自分にとって妥当なのか、将来の教育費や老後資金が足りるのか足りないのかが分からなくて不安だった。
夫婦別財布だったので一家全体の資産も分からず、夫と話し合いたいとは思っていたが何からどう話せばいいのか分からなかった。

保険・年金・貯金・教育資金・老後資金・住宅ローン・イデコ・NISA、お金に関することのどれも手探りな状態で日々過ごしていました。

〇相談後にどんなことが解決し始めましたか?

まずは塚越さんへ相談したことを報告し、このままだと老後資金が不安だから家計を整えたい、そのために協力して欲しいと夫に伝えることが出来ました
そのための資料の準備もお願い出来たのでここから夫婦で家計について話せるようになっていくと思います。

教育費や老後資金、ローン返済の見通しのたて方も教えて頂いたので、目標額が定まれば月々の貯金額も根拠のあるものとなり、不安が減っていくと思います。

〇お渡しした貯まる仕組みシートの使い勝手はいかがですか?

このシートを埋めると、現在の家計の状態を一目で分かると思うので、
早速すぐ分かるところから埋めています!

〇塚越菜々子ってどんな人でしたか?

頭の回転が速い方。
私が的確な資料を準備出来ていなくても色々な方向からヒントを集め、話を進めてくださいました。
フェイスブックの投稿がたまに辛口なので(笑)、若干ビビっていましたが、優しく分かりやすくお話してくださる方でした。
質問したいことがありすぎて、事前のアンケートに質問したいことをたくさん書いてしまったので、減らす必要があればおっしゃって下さいとお伝えしましたが、結局減らす必要はなく、全てにお答え頂いて、とても頼もしい方だと感じました。
塚越さんは一家に一人、欲しい存在です!!

〇家計の個別相談はどんな人におすすめできますか?

家計を整えたいが、どこからどう手をつけたらいいのか分からない方。
家計やお金に関することに対して漠然とした不安がある方。
家計の整理をいつかやろうと思いつつ、なかなか取り組めない方。

ナナコ
ご感想をありがとうございます!たまの辛口はリアルではでませんのでご安心ください(笑)

 

別財布でも安心の家計は作れる

私はどちらかというと、夫婦共通財布(家計合算)を勧めていますが、それは別にお金を一つの口座にまとめるということではありません。それぞれが費目を負担する形でも一向にかまわないと思うのです。

問題は「未来のお金に関して共通認識があるか」「夫婦でコミュニケーションが取れているか」です。今問題が起きていないと話しにくい内容ですが、今が大丈夫だったら将来も大丈夫とは限りません。
ご主人と意思疎通を図ってお金のコミュニケーションをとるには「数字化」「可視化」が必須

漠然と不安だから家計を見直したい。ではなく「〇年後の〇〇万円が必要です。なぜなら・・・」「だからいま、〇万円貯める必要があります」「今の支出はこの通りです」と順を追っていくことが大事。

責めるわけでも、一方的に責任があるわけではなく「二人の問題」として「二人の未来」を話し合うために、ぜひ貯まる仕組みシートを有効活用してください。

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